人狼推議 開発ブログ

長期人狼ゲームサイト「人狼推議」の機能紹介や開発記録などをつらつらと。

【転載】新国開発のインタビュー 2

新国開発について、ふたたび人狼SNS内でインタビューを受けました。
取材者の方からこちらについても転載の許可をいただいたので、記事にまとめました。

※ 表記や細かい表現など、元記事から若干の変更を加えています。


Q1.

取材者:
前回の取材から約3か月とかなり月日が経ちましたが、今回公開された情報を拝見するに、掲示板と編成だけでここまで時間がかかってしまうものか? と疑問に思ってしまうのですが、その辺いかがでしょうか?

回答:
掲示板と編成は、「村をプレイする」にあたって重要な要素なので、機能・役職の必要性や実装の可否、実装後の使用感などを細かく検討しています。
空き時間を見つけて開発にあてている以上、どうしても時間がかかってしまうのが現状ですね。
その他にもいくつか実装した機能はありますが、まだ調整中で、公開してお伝えできる段階にはありません。

取材者:
なるほど、情報公開されている掲示板と、ゲームに大きな影響を与える編成は、格闘ゲームにおけるキャラ調整と言える部分ですから、時間がかかるのも当然ですね。

Q2.

取材者:
ではまず 掲示板について。
前回の情報公開日記では「誰が何をCOしたのか」「誰が誰を●▼希望したのか」「自由に書けるコメント欄」の3つしかありませんでしたが、今回の公開画像では日記に書かれているように「判定票」「並び替え」「純灰の残り人数」など追加されている部分があります。
これらの追加要素は、どのような考えで実装に至ったのでしょうか?

回答:
●▼の判定や、誰が襲撃されたのか、といった情報は、COや●▼希望以上に重要な確定情報です。
確定情報の視認性・一覧性を上げるために掲示板を実装したのに、判定表がないのでは片手落ちではないか、という認識は、前回の情報公開時点から持っていました。
技術的にハードルが高かったのですが、実現性の目処が立ったので、実装に至りました。

並び替えについては、希望の集計をしやすくしたり、COや希望の時系列を確認しやすくしたり、といった効果を期待しています。

灰の色分けと残り人数の表示は、灰とその他の立場の違いを明確にすることで、推理や村の方針決定の一助となれば、と考えています。

取材者:
なるほど、なんとなくですが、今まで「メモ」でいろいろ纏めていた内容を、掲示板で一括して纏める事が出来るようにしたわけですね。
だから新国では他国にある「メモ機能」はなく、代わりに「掲示板」を作ったわけですか。

回答:
ええ、今まで公開した情報――とはいえ記事数は少ないのですが、そこに書いてあることも含めての掲示板機能です。

Q3.

取材者:
cowerewolf.hatenablog.jpこの記事にある編成がベースにあり、今回新たに「自動生成村における新国の編成」をという事と思います。
没になった経緯として「狂2は狂人による紛れの余地が大きすぎて、狼の行動が制約されるし、村側の推理にも支障が出てしまう感じでした。」とありましたが、具体的にはどういう状況だったのでしょうか?

もう少し突っ込んだ話をしますと、8月14日の記事より、

  • CO方法を検討する余地がある 

これは、狂人が二人もいるので、検討する余地は十分あるのではないか。

  • 中盤~終盤に客観性の高い情報を出せる可能性がある

これは、狼側が騙りを出すかどうかなど、様々な要因で客観性の高い情報が出るかどうか? 難しいところですが、考えられるCO状況は「2-1、3-1、2-2、3-2」辺りと考えると、それなりによく見かける状況なので問題にならないのではないか?

  • 進行バリエーションが多いと思われる

ここも、狂人が二人もいるので、多いのではないでしょうか?

  • 騙りを出す/出さない、そのどちらでも充分に狼側が戦える
  • 騙りが出ても村側の戦術で対抗できる

この2つも問題ないように感じます。

と、ベースとして挙がっているこの考えはすべてクリアしているように見えているのに、狼の行動に制約というのがつながらなく、ピンときません。
開発者自身のシミュレーションだとそうなったので没にしたという話でしょうか?

回答:
そうですね、自動生成村の編成を想定した話です。

狂人はロール特性として単独行動の傾向が強いので、人狼と比較して「人外のロジック」は弱くなります。
狂人に情報を与えればロジックは強くなりますが、「狂人もまた推理する」ということがおもしろさでもあるので、何の情報をどう与えるのか、というのは慎重に検討する必要がありました。

まずは一切情報を与えずに、狂人の人数を増やすことで狼側の強化を狙ったのですが、協力してもらっている人たちとテストした感じでは、先述した「人外のロジックが弱い」という部分が前面に出てしまう結果となってしまいました。

村側はというと、状況のパターン分けが多くなる上に、「予測のしづらい行動」をすることがある狂人が2人もいるので、推理によって真実に至る難度がかなり高くなってしまいます。
また、人狼が能力者の騙りを出す動機が薄れるので、序盤の推理の取っ掛かりがなくなり、結果として灰の叩き合いを促進してしまう可能性もありました。

狼もまた、狂人2人の動きに翻弄されてしまい、「積極的に状況を作りに行く」ということがなかなかできないような状況でした。

前回の日記に挙げたような条件は確かにある程度満たしていたのですが、大前提の「推理可能性」というところに大きな問題を抱えていることが判明したので、狂人2はボツにした、という経緯ですね。

取材者:
なるほど、実際に協力者の方々で実際に「狂2狼3」編成をやってみた結果から、没になったわけですね。
そして、没編成の結果から新たに調整されたのが、今回テストする編成となるわけですね。

Q4.

取材者:
先ほどの質問「編成」の経緯を経て、今回公開された役職「狂変者」「研究者」を実装し、没になった「狼3狂2編成」から「G+聖の亜種」になったようですが、G+聖編成だとダメなのでしょうか?
亜種としてこの2つを実装した狙いとして、どのような効果を望んでいるのでしょうか?

回答:
G+聖だと、「真占が早期に襲撃されることで確定情報が激減し灰の叩き合いになる」という事態に対して、ほとんど対策できないのが問題ですね。
狼側にとって、聖痕者は騙る動機も襲撃する動機も薄いので、灰の叩き合いに対する防御装置としては、かなり心許ないものがあります。

聖痕者の代替として研究員を導入することで、

  • 狼が体よく真能力者を喰えたとしても、研究員の判定によって残った騙りが偽バレしてしまう
  • 状況を捻るために狂人系を喰ったのに、それがバレてしまう

と言ったことが想定されます。
これを狼が嫌がれば、研究員を襲撃することになりますので、「研究員を襲撃した」という情報を起点とした推理の可能性が広がります。

また、狼側が研究員対策で騙りを出したり先に襲撃するようなことがあれば、結果的に表に出てくる人外の数が増えたり占霊の情報が保護されたりで、灰の叩き合いに対する防御装置としての機能が期待できます。
情報を持たない狂人でも問題なく騙れる、というのもポイントです。

狂人の代替として狂変者を導入した狙いは、この記事に書いたとおりです。
cowerewolf.hatenablog.jp

ただの狂人よりは、より長く生きたい気持ちになるでしょうから、そこで動きが変わってくるのを期待しています。
また、狂人 → C狂と切り替わるタイミングでロールのロジックが変化するので、それを基にした「狂変者を探す推理」が開発される可能性も考えられます。
最初から情報を持っているわけではないので、「狂人もまた推理する」という部分が、ある程度残されているのもポイントですね。

CO方法の検討余地を大きくするには、G編成系の持つ「占3霊1でいいのではないか」という特性に対して、何らかのアプローチをする必要があると考えています。
「占3霊1か占2霊2か」という選択が機能するためには、この両者の天秤が釣り合っている(と思える)必要があるのですが、現状はかなり占3霊1に傾いているだろう、という認識ですね。
研究員の導入である程度の効果は見込めますが、もう少し、狼側が(実際に有利か不利かはともかくとして)「占3霊1だとちょっとやりにくいよね」と思ってくれるような工夫が必要かな、と感じています。
そこにアプローチできるような要素が入れられれば、標準編成の策定に大きく近づくことになるのではないかと思います。

取材者:
なるほど、村側・狼側双方に、戦略の選択肢に多様性を持たせようという狙いも見えてきますね。